箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

「あなた、どうしたの?」

 本棚を探っている夫に妻のローラが首をかしげて問いかけた。

 緩くカールした背中までのブロンドを後ろで束ね、青い瞳は優しくマークを見つめる。

 二つ年下の自慢の妻だ。

「僕のアルバムってどこだったかな」

「アルバムならここよ」

 夕飯の準備をしていたローラはエプロンで手を拭い夫を案内した。

「ああ、あった。良かった」

「急にどうしたの?」

 滅多にアルバムなど見ない夫にローラは怪訝な表情を浮かべる。