箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

「次の視察は来年だけど、何か欲しいものはあるかい?」

 数日の滞在のあと、マークは帰り際に尋ねた。

「え?」

 思ってもみなかった言葉なのか、少年はしばらく考え込んだ。

 その様子に、

「僕は馬鹿な質問をしたかもしれない……」とはたと気がつく。

 彼が希望すれば大抵の物は手に入るじゃないか。

「あの」

「なんだい?」

 見上げる瞳に笑みを返す。