「よろしくお願いします」

 それに軽く手を挙げて応える。

「まずお前の体力を測る」

「はい」

 その瞳には小さな輝きが垣間見えた。

 たかが十歳、そう思っていたブルーだったが、出てきた数値に目を丸くした。

 本当に十歳なのか?

 次の指示を待っているベリルを見下ろす。

「主に何を学びたい」

 ブルーはしばらく考えたあと、部屋の角に向かった。

「武器と兵法を」

 その背中を追うベリルが無表情に答える。

 角に着くと、そこにあるスポーツドリンクを二本手にして一本を少年に投げ渡す。

「何故だ」

 ペットボトルのキャップをひねり、マシンに腰を落とす。