箱庭の螺旋-はこにわのらせん-


 ──これから本格的に戦術を少年に学ばせる前にブルーは科学者たちに呼ばれて研究室を訪れた。

 A国の兵士だった彼には、置かれている道具も紙に書かれている内容も解りようがなく、ここで待つように言われ目の前にある椅子に腰を落として電子音を聞いていた。

 あと五分もすればトレーニングルームに向かわなくてはならない。

 壁にかかっている時計と腕時計を交互に見やった。

 そうして、スライドするドアから入ってきた白衣の科学者たちに立ち上がる。

「ああ、そのままで」

 老齢の女性ランファシアが優しい口調で発した。

 ブルーは数人の科学者たちに見つめられ、恐縮する。

 こんな経験は今までになかったものだから、変に緊張してしまう。