箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

「その天才少年というのは──」

「これ以上は言えないんですよ。国家機密に関わる事柄ですので」

 少し険しい表情をした男性にアリシアは戸惑った。

「では、考えておいて下さい。お返事は一週間後に伺います。それと、この話は誰にもなさらないでください」

 立ち上がり、玄関に向かいながら説明した。

「はい」

 彼女の返事を確認すると家の前に駐めてあった黒い車に乗り込み走り去る。

 遠ざかる車を見送ってリビングに戻りティカップを片付けた。