箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

 壁と車両は少し離れていたが、これくらいならと重たいライフルを立てかけて勢いを付けて片足を乗せた。

 そうしてなんとか壁に登る事は出来たが、さすがにこの高さから飛び降りるのはいささか抵抗があった。

 それでも、ここにいる訳にはいかない。

 登った弾みでライフルが壁とハンヴィーの間に落ちている事を確認してバックパックを放り投げ、安全に高所から飛び降りる訓練を思い起こして意を決した。

 降りるとすぐにバックパックを拾って森に駆け込む。

 茂みに身を潜め、施設から聞こえてくる音を注意深く聞き入った。

 しかし、いつの間にか寝てしまっていたようだ。

 気がつけば夜も明け、外では初めての朝陽を浴びた。