箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

 建物から出て、十数メートル先にある高い壁を見やる。

 壁の近くには軍の大型車が駐まっていた。

 ハンヴィーという軍用車両だ。

 横長の平たい車には、屋根(ルーフ)に機関銃などを装備する事が出来る。

 この車両には何も装備されていないようだ。

 近づいて見上げると、壁はハンヴィーよりもまだ二メートルほど高かった。

 見回すと、扉らしきものがある。

 さすがにこれは解錠されていない。

 どうしたものかと思案して、ハンヴィーの中を探った。

 積まれている大きなプラスチックケースを開けると、銃や弾薬の他に爆弾が幾つか入っていた。

 それを二つほど手にしてバックパックに詰め込むと、一メートル四十センチほどのライフルを抱えて屋根に上る。