箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

 ハンドガンも無理だ。

 明らかに防弾ベストを装着している。

 頭を狙えるほど大人しくはしてくれないだろう。

 相手は躊躇なくベリルにライフルの銃口を向けている。

 子供という事だけではない、銃口を向けられれば戦えないと見越している。

「動くな」

 その瞬間ベリルは素早く近づき、銃身を掴んで自分から狙いを外し引鉄(ひきがね)近くに手をかけた。

「きさま!?」

 ガシャンという音がして男が視線を落とすと、黒い物体が落ちていた。

 男はそこで、弾倉(マガジン)が抜かれたと気付き咄嗟にライフルを振り回す。

 当たればダメージは大きい。

 ベリルは男の動きを注意深く見て攻撃を避けていくが、全てを避けられるほど甘くはない。