箱庭の螺旋-はこにわのらせん-


<どういう事だね?>

 実験室で科学者たちを見つけたブルーがスピーカーを通して避難を呼びかけると、ベルハースは警報に負けないように口調を強く問いかけた。

「敵ですよ」

<敵とはどういう事だ>

「ここは何の研究所ですか」

 そうだ、軍の隣にある施設をわざわざ襲う連中の目的など解りきっている。

「データを!」

 ベルハースは目を吊り上げ、部屋にいた仲間にそれぞれデータのある部屋に向かうように指示をした。

 我々の研究を悪用される訳にはいかない。

 そうしてベルハースは部屋を見回し、少しでも関係する情報をまとめて金属のゴミ箱に放り込んだ。

「奪われる訳にはいかん」

 ジッポライターを手にして炎を見つめ、おもむろにゴミ箱に落とすと次はパソコンに飛びついた。