──その夜、誕生日はとっくに過ぎていたけれど、差し出したぬいぐるみに驚いた顔を見せたベリルにマークは満足した。

 そのあと、友達のアルバムをいつものように時間をかけて見つめるベリルを眺め、報告書作成のために数日を過ごす。

 来年も再会を果たすために怠ってはならない。

 もう、彼を実験動物のような目で見る人間に任せてはいけない。

 視察期間を終えたマークは施設を見下ろす。

 次は彼と何を語ろうかとヘリの中で来年の事を考え、再び出会うその日が待ち遠しかった。