さらに一年が経ち、十五歳になったベリルは落ち着き払った仙人のような貫禄を見せていた。

 少年の頭脳は未だ知識を吸収し続けている。

 研究者にとって、各々の専門家たちにとって、そして政府にとって、それがいかに驚愕であるかはそれぞれ異なる見解だろう。

 ベリルはただ、自身が求める知識を学んでいるに過ぎない。

 そうでなければ、閉鎖的な空間において精神が病んでもおかしくはないだろう。

 そんなマイナスの変化を見せない部分にも、周囲は驚きを隠せないでいた。

 ベリルから学びたいと希望した戦術関連についても目を見張るものがあり、環境が環境なら優秀な暗殺者にも仕立て上げられる。