「それでも、私はベリルという存在を誇りに感じている」

「はい」

 それはマークも同じだった。

 彼を守るためならば、僕は祖国にだって嘘を貫き通す。

 弄ばれて生まれてきた命かもしれない。

 けれど、ベリルはそんなものは関係ないと生きていることに感謝をしている。

 だったら僕たちがそれを踏みにじってはならない。

 解っている、何度踏みにじられようとベリルは立ち上がることを──小さくても僕なんかよりとても大きい。

 そんな彼だから、みんな守りたいと思うんだ。