箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

「今日の夕食は二十時だそうです」

「え?」

 マークはベリルの言葉に眉を寄せた。

 いつもは十九時なのに今日に限って一時間遅い。

 つまりは一時間いつもより余計に講義があるという事だ。

 よりによってこんな日にしなくてもいいのにと苦い顔になる。

「好きな講義を受けていいと前日に言われましたので戦術を指定しました」

「またトレーニングかい?」

 マークの問いかけに小さく笑みを浮かべる。

 青年の怒りとは裏腹に、ベリルは学びたいものを選択出来る事が嬉しいようだった。