箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

「それは」

「はい?」

「夕食にしてくれんかね」

 すぐにプレゼントの事かと気付いた。

「どうしてです?」

「昼からの講義に支障を来す可能性がある」

 すぐに答えたサイモンに目を向ける。ベリルに限ってそんなことはないと言いたかったけれど、渡すなとは言われていない。

「解りました」

 納得出来ないながらも了承し、いつものように談笑しながら昼食を取った。

 今日が何の日か知らないはずはない。

 なのに、チームのメンバーは誰一人として笑顔を見せない。

 所詮は研究成果でしかないのかと唇を噛みしめる。