箱庭の螺旋-はこにわのらせん-

 講義を終えて部屋に戻ってきたベリルは一年前と変わらず青年に笑顔を向ける。

 それに安心し軽く手を振った。

「やあ」

「一年ぶりですね」

 十三歳の少年は、一年前よりもさらに端正になった顔立ちに神秘性を漂わせていた。

「元気そうで良かった」

 そんなマークに応えるように笑みを見せ、次の講義の準備を始める。

 学びの数は一年前よりも増えていた。

「じゃあ昼食の時に」

「ああ、うん。無理はするなよ」

 会釈して部屋をあとにするベリルの背中を見送る。

 マークは手にあるプレゼントを見やり、監視モニターのある科学者たちのいる部屋に向かった。