学食から牢屋まで来る間も涙は止まらなかった。
初めて知った…男の人の怖さ…
やっぱり男の人は苦手だ…
私は長い髪を下ろして出来るだけ、顔が見えないようにしながら龍夜君の部屋をノックして部屋に入った。
「あぁ?愛?」
「あの…ご飯です…」
「あぁ。そこ置いといて…」
「はい…」
カタン。
「じゃ、失礼し…」
「愛こっち向け。」
「ぇ?」
「こっち向けって。」
ぐいっと引っ張られて思わず、龍夜君の方を向いてしまった。
「泣いてんじゃんか…」
「すいません。ちょとあって…」
ぐいっ!
龍夜君は私を自分の胸に当てて私の頭を抑えながら
「いいから、泣け。」
「ありがと…う。」
しばらく、あの怖さから泣いてしまった。
「ごめんなさい。」
何分後かしたら少し落ち着いた。
「もういいのか?」
「はい。ありがとうございます。」
「おい。」
「はっはい!」
「敬語!禁止な!」
「えっ。……う…ん。」
「ニィ。それでいい。」