辛いのは、一つ一つ持って行っては、また学食に行って、また持って来ないといけない…


とりあえず、一つ持って沙良ちゃんと別れた。



相田先輩の部屋の前に立ちノックをする


コンコンッ。


「ぁーい。」

「失礼します。」

ガチャ、


「お、あい。」

「…ご飯です。」

「おっ!」

カチャ。

「サーンキュ。」


ぐいっ!

「きゃっ!」

今の状況を理解すりのに時間が掛かった。




私の上に相田先輩が場乗りになっている。



「あ、あの…相田先輩?」

「何?」

相田先輩は、何故か平然としていて…

「あの、どうしたんですか?」

私もドキドキと、怖いのを隠すように平然に呟いた。



「怖くないの…」

「…」


「ーーーーーーっ!」

すると、相田先輩の整った顔が私に近づいてくる。


怖さの余りに唇を噛み締めて、涙が溢れてきた。



「っ!」

相田先輩は、ゆっくりと離れて行った。



「そんなに怖がらないでよ。」

相田先輩の顔が離れても、涙は止まらなくポロポロと溢れてくる


「やーめた。ご飯ありがとう。」

相田先輩は私の上からどいて、ご飯の前に座り、出ていけと手でしっしっとされてしまった。


「…ヒック…失礼…します」


涙を拭きながら、相田先輩の部屋を出て行った。