「喜嬉、手首痛くねぇ?」
「ん、大丈夫」
「靴下脱いでみ?」
ノソノソと靴下を脱ぐ喜嬉。
やっぱり足首も内出血してる。
アイツら許さねー。
マジぶりっ子とか俺ムリだし。
てか、喜嬉以外女じゃねぇ‼︎
「大丈夫だよ」
そう呟く喜嬉。
俺が仕返しすると思ってるな…。
あながち間違ってねぇけど。
「湊が隣に居てくれればイイ」
…喜嬉さん。
今の言葉めっちゃキタ‼︎
無意識でそんな言葉を言うからたちが悪い…。
一応俺も男だし、ずっと好きだったオンナと付き合えて舞い上がってるっつーか…。
このままだと手ぇ出しそう‼︎
「ちょ、喜嬉?何してんの⁈」
「何って。着替えてる」
俺が悶々と考えてるっつーのに、喜嬉は呑気に着替え始めた。
今までと変わらないことだけど、やっぱり関係が変わると今まで以上に意識しちまう。
「そこのジャージとって」
「お、おう」
下着姿でボケーッとしてる喜嬉。
見慣れた姿のはずなのに、やっぱり意識しちまう俺。
俺が異常?
違うよな、今までの『習慣』が間違ってたんだ。
確実に喜嬉の育て方間違った…。
男の前で平然と着替えたり、ベットに横になったり…。
今まで注意しなかった俺が悪いよな。