「ねえ。紡君」
「………」
「神様って、いると思う?」
「……は?」


謝るまでは相手にするつもりはなかった。けど、予想だにしなかった彼女の言葉に、思わず俺は返事をしてしまう。


「だから、神様っていると思う?」


顔を上げ、彼女の顔を見た俺に、彼女は初めて見る真面目な顔で同じ言葉を繰り返した。

…なんでこんな事を聞くのか、この質問に何の意味があるのか、それは全く理解出来ない。
けど、真面目な顔をしている彼女の顔を見ていたら、なぜか俺も真面目に答えなくちゃいけない、そんな気がしてきて…

だから…


「興味ねぇよ。そんなこと」


俺も、真面目に、自分の考えを伝えることにしたんだ。