「ねぇ、貴方って、よくここにいるよね?」
私が話しかけると、男の子は顔を少し歪ませた。
「……だったら、なに」
無愛想な男の子だな、と思いつつも、返事をしてくれたので、あまり気にしない。
「あ、えっと、ここの桜の木、好きなのかなって。 キレイじゃん!? ここの桜の木」
「まぁ、キレイだし、気に入ってるけど」
男の子は、もうあからさまに顔を歪ませてはいないが、知らない人から話しかけられたからか、あまり機嫌が良くなさそう。
私と違って長身で、整った顔をしているから笑えばもっとカッコいい気がする。
「私、ここの近くに住んでるんだよね。 だから、よく公園の前を通るの。 そしたら…」
「俺がいつも、この公園にいた、って?」

