4時間目の始まり。
「宇佐見さん、教科書見せて?」
「うん」
朝以来、あたしは新君と普通に眼を合わすことができた。
授業中、あたし達はこっそり喋っていた。
「モデルって緊張する?」
「今はしないよ。カメラのシャッター音が気持ちいいの」
「さすが、うさ美だな」
笑顔で言われた。笑った顔も崇に似てるな…
「ありがとう」
あたしは無理やり笑顔を作った。
引きつってしまったかもしれない。
「………なぁ、美恋」
「何?ってえぇ!?」
「静かにしろ。今日から、今からアンタを美恋と呼ぶ」
しろ…呼ぶ……命令ですか。
裏の顔出したな、コイツ。
でも、なんだか…
喋っていて楽しい。

