「美恋」
「裕香…おはよう」
少し心配した瞳で見つめられた。
「あのね、あたし…これは本当に誰にも相談したことないの。でも、裕香には…相談…したいな?」
「なんで疑問形なの?」
そういって笑う裕香。笑顔が可愛い。
「あたしには、幼馴染がいるの。その子の名前は崇。そして、あたしの初恋なの」
「そうなの」
裕香は適切に相づちをうってくれた。
そして、真剣に聞いてくれた。
「崇は、中学受験をして…それ以来会ってないの」
それからいじめで助けられたこと、頼るなと言われたこと、全て話した。
「あたしは、イヤだったの。好きだから…」
「そっか…辛かったね。で、なんであの王子と関係あるの?」
「これを見て」
あたしは小学校の時の崇の写真を見せた。
「これが、崇君?」
「うん。新君に似てない?」
そこに写っていた崇は黒髪で、真面目な雰囲気を醸し出していた。
「似てる…ような似てないような…」
何その曖昧な返事!?

