「 花おっはよー!
ってあれ?何その暗い顔!」
「 綾ちゃん聞いてよー…。」
次の日私は綾ちゃんに、
昨日あった後輩君との事を話した。
「 で?日曜一緒出掛けんだ。」
「 そーっちゃんね。もうなんか
訳分からんくて…。」
「 へえー、花が王子様とデートか。」
…王子様?
王子様ってなに?
私がキョトン、としていると
綾ちゃんがにこにこ笑う。
「 花は知らんみたいやけど、
その伊藤稜汰君、顔は綺麗で運動も
勉強も出来て、王子様みたいやって
全学年から支持を受けております。」
「 え、そうだったの!?」
「 あんたほんとに伊藤稜汰って名前
聞いたことなかったの?
イケメンが入学して来たって
騒ぎになってたじゃん。」
…知らなかった。
確かに顔きれいだけど
運動も勉強も出来たんだ!
なにその完璧さ!
…でも性格に難ありよね。
「 楽しんどいで、王子様とデート!」
そんな楽しめるわけないよー!
