寝たって…やっぱり先輩って…女関係がだらしないんだ…。






「礼司!? あんたおかしいわよ? いつものあんたなら、こんなダサい女に目をつけるなんて、おかしいわよ!!」


その言葉に、私も先輩も何も否定しない。

だって、そうじゃない。



やっぱり、私って可愛いとは言えない容姿だもの。




はやし立てられた事なんて、生まれてこの方…記憶の中では一度もない。



「俺が、おかしいならお前もおかしいのかもな。俺に金魚の糞みたいに付いて来るしか脳がなくて、気紛れに抱いてやったら彼女面かよ」





気紛れ…。その言葉が、私の中で重く圧し掛かる。


私に対して言った言葉じゃないにしても、聞いてる私ですら鋭いナイフでズタズタに切りつけられていった。




…もちろん、それを言われた本人は泣いているのか怒っているのか背中をこちらに向けているために、よく分からないけど…その肩は酷く震えているように見えた。