広い空港にようやく見つけた兄さんと香輝…と、新堂先生に私と先輩は駆け寄った。



「お姉ちゃん!!」



香輝が私に気付いて、両手を上げてブンブンとフって存在をアピールする。





いつもなら管を体中に巻かれ、痛々しい姿になっているのに、今日はその管はなくて元気な子供に見えた。




「香輝…。落ち着きなさい」






今にも飛び跳ねて、走り回りそうな勢いに兄さんが少し慌てて香輝を止める。



確かに…ここには新堂先生がいるとはいえ、発作が起こらない事が香輝の体に負担をかけてしまう。







「お姉ちゃんは、一緒じゃないの?」