「………里莉? 俺と一緒にいるのヤ?」





その問いに私は首を横に振るだけ。


「一緒に幸せになるって言ったのは、嘘?」



「嘘じゃない!!」




とっさだったとは言え、首を横に激しく振って自分の中の戸惑いを口にしようと開いた。





「だ、だって、私もアメリカに行った方がいいんじゃないのかなって、思って…」


「…………弟の事か?」




コクンと首を縦に振ると、先輩は眉を潜めて何か考えている。



「……里莉は、弟の側にいたいんだよな? …なら、行ってこいよ」



「…え? …い、いいの?」










…もしかしたら引き止められるかもって、思っていたんだけど…。意外。