思わず乾いた笑いが出る。


そのままその場に座り込んで、大きな溜め息を吐いた。



「……あたしって本当にバカ…」



呟いた独り言が虚しくキッチンに響いた。


さっき台所の流しでチラリと見えた、お昼のあたしが忘れた弁当が中身が無くて乾かされていたのを思い出して、何故か少し泣きそうになった。



勝手に食べられたんだか捨てられたんだか知らないけど、何故か今はそれが嬉しかったんだ。



ソウタが出て行ってしまって、今日二人分用意した夕食の材料がなんの意味もなくなってしまった。