「…大丈夫?薬持ってきたから飲んで」



そう言って近付いて、冷えピタを替えようとおでこに手を伸ばすと、またその手を捕まえられた。



「もう、何?ソウタがきつそうだから手伝ってんのにこんな時まで『触んな』って言いたいわけ⁉︎」



少しだけ興奮したあたしの声に、ソウタはピクリともしない。掴まれた手はそのまま。物凄く熱くて大丈夫なのかとヒヤヒヤする。


「ソウタ、離して。分かったから、自分でやるんでしょ?冷えピタと薬と水こっち置いとくからこれ飲んでーーー…」



パサパサッて、あたしが持ってた袋から冷えピタが地面に落ちた。



思考が何秒間もの間、止まった。



掴まれてた手がそのままソウタの胸に引き寄せられて、熱いソウタの腕の中に閉じ込められた。



「……は?」



思わず、そんな言葉が出て来た。