バーに行く回数が減ったのはほぼ忘れたかったっていうのが理由だった。


今でもたまにバーに飲みに行ってる恵には悪いことしたって思ってるけど、どうしてもあのバーに居ると思い出してしまうから。



なのに。神様は全力であたしを虐めたいらしい。




顔合わせした時の二人の表情は全く同じだった。


大きく見開いた目、だらしなくポカンと開いた口を今でも覚えてる。



一緒に住み始めてから、ソウタは以前のようには優しくはしてくれなかった。むしろどんどん態度と目つきが鋭くなっていった。


あたしは悲しくて、でもこれで良いんだっていう気持ち。あたしはソウタのお姉ちゃん、なんだとーー心に釘さした。