「お前ん家、本当に人が住んでるのか?」



殺風景な我が家を
シュンは不思議に思ったらしい…



「住んでるよ。生活感ないでしょ。
父さんと、二人暮しだから
あんまり汚れないの。」



「ふ~ん。
二人暮しなんだ……
お父さん、そろそろ帰ってくるんじゃね?」



「深夜にしか帰ってこないよ……
朝も早いから、最近会ってない。」



「じゃあ、お前
いつも一人なの?」



「うん。でも、今日は一人じゃないね。」



そう言うとシュンは、恥ずかしいのか
頭をかいた。



それから、くだらない話しをしばらくした…



「俺、そろそろ帰んないと……。」



と、時計を見る。



「もう、こんな時間?
ゴメン。遅くなっちゃったね。」



「楽しかったからな~」



「じゃあ、下まで送るよ。」



「おうっ。」



と、言いシュンは、
重そうなカバンを担いだ。



なんだか、楽しそうなシュンに
本当の事を言えなくて
結局、そのままバイバイした……



あたし……



何やってるんだろう……



その日から、シュンは毎日
部活帰りに、やって来た。



シュンは、いつも笑顔で……



幸せそうに笑ってて……



シュンの笑顔をみると
私もうれしくて……



楽しくて……



でも、シュンが帰ると
罪悪感で、胸が苦しくて……



どうしようもない感情に襲われる……



どうしたらいいの……



誰か、教えて……。