下駄箱へと行き、上履きに履き替えていると



背中の方から、ハァハァと息を切らす音。


「おはよ。」



シュンが、立っていた。



「おはよ。走ってきたの?」



肩で息をするシュン。



「うん。サオに会いたくて……。」



そう言って、頭をかく。



その姿が、可笑しくて
つい、笑顔がこぼれた。



「ははっ、大丈夫?」



ハァハァいいながら頷くシュン。



また、可笑しくて笑った。



教室へと急ぐ生徒を見て



「シュン。もう授業始まるよ。
あたし、まだ説教だから……」



「ゲッ、マジで?ヤベっ!!」



そう言って、シュンは走り出した



その姿が、可笑しくてまた、笑った……。