「そっ……ありがと。
これで、私達カレカノだね!」
私は自分でも分からないうちに
シュンに対して
告白の答えを押し付けた。
それに対してシュンは、
頭をかきながら頷いた。
そんなシュンの顔を見ていると
私は、苦しくなった。
シュンを見ていられなかった
というか見たくなかった………
私はその場から逃げるように
教室を出た。
止める先生の声を振り切り
できるだけ遠くに
ーーーーーー逃げた。
私、
何であんなことしたんだろう……?
あの後、母さんは言ったんだ
『後は、運しだいね!』って
何かを考えて含み笑いするような
そんな顔だった。
いつもと違う、その顔は
なんでも知ってるような
楽しんでいるような、そんな顔だった……
ねぇ、母さん。
私。
やっちゃった……
好きでもないシュンに告白して……
私、馬鹿だよ。
ねぇ、母さん。
いつもみたいに質問して
『サオ。幸せ?楽しい?』って
私、今なら応えられるよ。
私…
幸せじゃないよ。
楽しくないよ……って。
