『宮田 青さ~ん。
次のリレーの集合場所にお越しください。』
マイクを使って名前を呼ばれる。
うるさい……。
一向に来ない私に、また放送する。
『宮田 青さ~ん。
いらっしゃいますか?集合場所に来て下さい』
反応しない私に向けられる視線。
気にせず、座り続けた……
「こら~っ!宮田~っ!
お前呼んでるだろう~!!」
視線だけを送る私。
「呼ばれてるのに、なぜ来ない??」
先生は、私の前で仁王立ちをし
私を問い詰めた。
「大人しくしてる…。
大人しくしてろって言われたから、」
「は~~??
自分の種目ぐらい、ちゃんと出ろ~!」
「じゃあ、自分の種目以外
大人しくしてろって、言えばいいのに……」
そう言って、私はお尻についた土を
払いながら席を立った。
唖然とする先生の横を通り過ぎる。
しーーーん。とする運動場……。
私は、ゆっくりとリレーの列に並んだ。
