ベッドの横に移動して膝を突けば、グッと近づく魁さんの顔。
間近で見る無防備な寝顔に、興奮しまくりの私だったけど……
私がインフルエンザで寝込んでいた時とは、大分違うその容姿に
「綺麗だなぁ……」
思わず、心の声が口から漏れた。
通った鼻筋に、形のよい眉。
伏せられた瞼から伸びる長い睫毛。
いつ見ても整ったその顔立ちは、熱のせいで薄らと額に滲む汗さえも美しい。
「…………」
私が寝込んでいた時って、もっと死人みたいな顔してたよね?
男の人なのに肌理の細かいその肌は、どんなお手入れをすればそこまで綺麗になるのか聞きたいくらい。
自分の寝顔とは明らかに違うその容貌に
「……不公平だよね」
またまた、心の声がダダ漏れになる。

