お婆様のお父様と叔父様が、日本人に殺された……?
だから、日本人が憎くて私を嫌っていたの?
初めてお婆様の口から語られるその理由に、何て言っていいのかわからなかった。
「───…それは、第二次世界大戦中の事だろ」
お婆様が叫んだ後、シ…ンと静まり返ったその場に言葉を発したのは魁さんで……
「そうよ! 日本軍に捕虜にされた父と叔父は動物以下の扱いを受けて、拷問されて苦しみながら死んでいったわ!」
私から魁さんへと視線を向けたお婆様は、魁さんへも憎しみの篭った目で睨みつけた。
「あんたの親や親戚を殺したのは戦時中の日本人かもしれないが、それはマリアには全く関係ない事だろ!!」
それを一蹴して、お婆様以上の殺気を込めた視線を向けた魁さん。
「それでも、日本人の血がウィンザー家に入って来るのだけは許せなかった。どうしても……」
唇を噛み締めて言葉を吐き出したお婆様に
「だが、あんたのやった事は孫への虐待だ。その報いは受けてもらう」
鋭い視線を向けたまま言い放った。

