その力の強さと安心させるような声は、私を落ち着かせるように、ゆっくりと心に浸透していく。
この温もりは、本物?
魁さんの存在を確かめたくて、自分の手を魁さんの背中に回すと、ぎゅっと力を込めた。
───本当に、魁さんだ……
あれほど求めていた魁さんが今、此処にいる。
頬に触れる温もりにホッとして小さく息を吐くと、少しずつ体の震えが治まっていく。
「魁!? 何で、此処に!?」
そんな私の視線の先では、アル兄さんが驚いた表情で声を掛けてくる。
それとは対照的に、マーク兄さんは驚く事もなく魁さんに笑顔を見せると
「思ったよりも、時間が掛かったな」
「ファーンボローから此処に着くまで、雪が酷かったので遅くなりました」
「そうか、間に合ってよかった」
その様子から、マーク兄さんは魁さんが来る事がわかっていたような口ぶりだった。

