お婆様のボディーガードは三人いたけれど、それぞれランスロットさん、ジャックさん、アニーさんを拘束しているから身動きが取れず、お婆様を睨み付ける魁さんの動きを固唾を呑んで見ているだけだった。
「「……マリアッ!!!」」
そんな緊迫した空気の中、突如聞こえてきた私の名前を呼ぶ声に視線を向ければ
「兄さ…ん……と、先…ぱ…い?」
駆け寄ってくるマーク兄さんとアル兄さんの後ろから、ボディーガードに引き摺られるように歩いてくる先輩の姿が見えた。
こっちに向かって来る先輩は、私を睨み付けたまま歩いていて。
相変わらず、お婆様と同じ蔑むような目。
───怖い……
数年振りに向けられたあの視線に、また体がカタカタと震えだす。
「───大丈夫だ…」
それに気づいた魁さんの声が頭上から落ちてきて、私を包み込む腕に力が込められた。

