我が社主催のクリスマスパーティー。
そこで久しぶりに微笑んでいたマリアを、今でも忘れられない。
問題は、その相手で。
笑顔を向けていた相手が結城家の三男坊だということは、調べなくても直ぐに分かった。
同じカレッジの寮友だった煌と、よく似たその容姿。
煌や次男の慧は父親に同伴して、パーティーによく顔を出していたが、今まで一度も顔を見せたことが無かったのが三男の魁だった。
その魁が、マリアが初めて参加したその時に限って出席していて。
もしも、転校先のスクールであんな事がなければ──────
マリアが、このレンガの街並みに馴染むことができていたら……
きっと、魁の申し出に首を縦に振ることはなかっただろう。

