───遡る事、一時間前───
俺とアル、魁の三人は、マリアが起きてくるのをリビングで待っていたのだが……
「そういえば、魁。煌から電話があったぞ」
「兄からですか?」
昨夜掛かってきた電話を思い出して、魁に声を掛ける。
あの状態の魁を、付き添いも無しによく送り出したものだと思っていたら。
「お前、何も言わずに家を出てきたらしいな?」
「………………はい」
案の定、無断で抜け出してきたらしい。
「なに、お前……誰にも言わずにこっちに来たのかよ!?」
「………………」
「いくらなんでも、無謀すぎるだろ」
あまりにも無謀な魁の行動に声を上げれば
「言ったら止められると思ったので」
「そりゃ、普通なら止めるだろうよ」
返された言葉に呆れ顔のアル。

