「何で許したんだ?」と言いたげな視線を向けてくる弟に
「魁なら、大丈夫だろ」
「………………」
問題ないと告げれば、瞠目して口を噤む。
その表情が妹のマリアとよく似ていて、思わず口元が緩んだ。
「……兄さんは、随分と魁を信頼しているんだね」
紅茶を飲んでいる俺を、じっと見ながらぽつりと呟いたアル。
どうやら、自分で思っている以上に俺が魁を信頼している事が意外だったらしい。
「信頼? もちろんしているさ。少なくとも魁は、俺達の義弟になる可能性が一番高い位置にいるからな」
「義弟……」
「信頼できない相手に、可愛い妹を任せられるわけがない」
「そうか……。そうだよね」
その弟に自分の考えを伝えれば、納得したように頷く。

