それだけで察したらしいアルは「そうなんだ……」と呟くと、頬を引き攣らせて黙り込んだ。
───さて、どうするか……
さっさと魁から引き離したいのは山々だが……。
ぐっすりと眠り込んでいるマリアを無理矢理起こすのは、かなりの危険を伴う。
強制的に引き離して、アルの二の舞になるのは御免だ。
それならば、目を覚ますまでこのままにしておいた方が、誰も被害に遭わずに済む。
「……………………」
……そうしよう。
それが、一番の得策だ。
これ以上の被害拡大を防ぐ(自分の身を守る)為、マリアを諦めた俺は
「魁。マリアが目を覚ましたら下に降りて来い」
ぽかんと口を開けたまま間抜けな顔をしているアルを横目に見ながら、魁に声を掛けて部屋を後にしようとしたのだが……
「一つ、お願いがあります」
後ろから聞こえた声に、その足を止めた。

