Wonderful DaysⅡ




───ディナー?

そうだった。


「えっと……それが……」


「ん?」


口篭る私に、優しく微笑んで聞いてくれるマーク兄さんには言い辛いけれど


「私、全っ然お腹空いてないの……」


何とか、声を出す。


「……は?」


私の言葉に、きょとんとしていたマーク兄さん。


「あのね? さっき、アフタヌーンティーのケーキを食べたばかりでね? 量が多過ぎて、今は苦しいくらいなの……」


「……じゃあ、ディナーは?」


「もう、お腹に入りません」


「「……………………」」


口をあんぐりと開けて呆然とした兄二人と、苦笑いで私を見ている魁さん。


「食べ過ぎちゃって、ごめんね?」


せっかく此処まで来てくれた兄さん達に謝れば


「───魁……」


「すみません。此処のアフタヌーンティーの量は、想定外でした」


恨めしそうに、魁さんに視線を向けたマーク兄さん。