「マーク兄さん……と、アル兄さん!?」


思わず、悲鳴を上げた。

いつから、あそこにいたのだろうか……

マーク兄さんなんて、遠目に見ても不機嫌になっているのが嫌でも分かる。


「……………………」


───どうしよう!?


この状況を、なんて説明すればいいんだ。


「予想よりも、早かったな……」


ぽつりと呟かれた言葉に視線を上げれば、冷や汗が噴き出して内心焦りまくっている私とは対照的に、落ち着いている魁さん。


何で、そんなに落ち着いているんですか……


「マリア」


「はい、あのっ……」


取り敢えず、離れましょう!
そう言おうとしたけれど……

ちゅっ。

オロオロしている私に降ってきたのは、優しい口づけと


「愛してる」


甘い甘い、愛の言葉。


「……っ」


その瞬間、兄さん達に見られている事なんてどこかにすっ飛んで、目の前の魁さんしか見えなくなった。