「魁さんが“高校を卒業したら迎えに来る”と言ってくれたから、私は頑張れたんです」
「マリア……」
「本当ですよ? だから……」
私を見つめているダークブラウンの瞳を、真っ直ぐに見返して
「あの時、私を見つけてくれて、ありがとうございます」
ありったけの感謝を込めてお礼を言う。
「……………………」
そんな私を抱きしめていた魁さんは目を瞠り、今まで見たこともない表情を見せた。
……あれ?
私、変な事言った?
「あの……魁さん?」
その表情に動揺して、恐る恐る声を掛けてみれば
「……まさか、礼を言われるとは思わなかった」
ぽつりと呟いて、苦笑いを浮かべた魁さん。

