───この温もりは、夢じゃないんだよね……?
気がつけば、繋いでいる手の温もりを確かめるように、絡まる指先に力を込めていた。
「マリア?」
それに気づいた魁さんが、足を止めて様子を伺うように覗き込んでくる。
「どうした?」
不意に近づいた距離に、鼓動が跳ね上がった。
「え……っと……」
うまく答えられない私の手を逆に力強く握り返されて、余計にドキドキしてしまう。
「今、魁さんと此処にいる事が夢みたいで……」
私の言葉を聞いた魁さんは、一瞬、きょとんとしていたけれど
「夢じゃねぇよ」
返事をするのと同時に繋いでいた手を引き寄せると
「あのっ……」
「これを夢なんかにされたら、俺が困る」
きつく抱きしめて、その腕の中に私を閉じ込めた。

