「………………え? え?」
戸惑いを隠せない私は、目の前に広がるそれをただ呆然と見遣る。
だって……
「……っ、魁さん、これっ……」
ハッとして隣の魁さんを見上げれば、とても優しく微笑んでいて。
もしかしなくても、この先の光景は魁さんの“無理な頼みごと”なんだと、その表情から理解する。
「驚いたか?」
「当たり前ですっ……!」
「なら、このサプライズは成功だな」
悪戯っぽく聞いてきた魁さんは、私の返事を聞くと満足そうに瞳を細めた。
「サプライズ……」
その笑顔に、胸の奥がキュンと音を立てる。
目の前に広がるそれに胸がいっぱいになって、堪えきれず、段々と滲む視界が目の前の景色を遮っていくけれど。
「行こうか」
胸の前で握り締めていた手を魁さんの長い指に絡め取られて、限りなく優しく響いた声に導かれるように一歩を踏み出した……

