なかなか首を縦に振らない私に、もう一度声を掛けようとした魁さんだったけれど、部屋の扉をノックする音にその動きを止めた。
「失礼致します」
その声に、二人同時に視線を向ければ
「結城様、お電話が入っております」
フロントで見かけたホテルマンが立っていた。
「……電話?」
その声に訝しげな表情を浮かべた魁さんだったけど
「はい。Lordウィンザー様より……」
「……分かりました」
相手がマーク兄さんだと聞くと、ハッとして席を立った。
───マーク兄さんから電話?
私達が此処にいる事を、何でマーク兄さんが知ってるんだろう?
思い出すのは以前、アル兄さんが言っていた言葉。
『マリアが知らないだけで、高性能のGPSが取り付けられてるよ?』
「……………………」
それって、今でも付いていたりするのだろうか?

