「………………」
なんだか渋々答えたマーク兄さんは、本当にデートを許してくれたのか心配になってきたけれど……
「では、行ってきます」
そんなマーク兄さんをスルーした魁さんは、にこやかに微笑んで私の手を取ると歩き出す。
い、いいのかな……と思いつつも、私の足も玄関へと向いていて。
「あ……行ってきます!」
取り敢えず声を掛けてみれば、頬を引き攣らせながらも手を振ってくれた兄さん達に見送られて、魁さんとの初デートに繰り出したのだった。
───そして、現在に至る。
驚いた事に、兄さんやSP達が追いかけて来る事もなく、本当に二人きりなんですけど。
絶対、誰かしらついて来ると思っていたのに……
このイギリスでSPが離れた事なんてなかったから、なんだか凄い開放感。
再び歩き出した私の腰には、しっかりと魁さんの手が添えられていて。
思ってもみなかった魁さんとのデートに、鼓動は跳ね上がるばかりだった。

