Wonderful DaysⅡ







「……はぁ……」


小さく吐き出した吐息は、白く空へと舞い上がる。

見上げた先には、どこまでも澄み切った青空が広がっていた。

イギリスに来た当日も、同じような青空を見上げていたけれど……

この地に降り立って、絶望を感じていたあの時の凍てついていた心で見上げていた青空と、幸福感に包まれている今の私の瞳に映る青空とでは、全く違って見えていた。

それもこれも


「───…マリア」


愛おしそうに私の名を呼ぶ彼がいてくれたから。


「はい」


返事をして差し伸べられた手を取れば、包み込むように握り返してくる大きな手。

手の届く場所にあるその温もりに、心の底から幸せを感じて、思わず笑みが零れる。