Wonderful DaysⅡ



兄さん達が用意してくれた、たくさん山積みにされたツリーの下のプレゼントでさえも、全く記憶に残っていなかった。


イギリスでこんなに楽しいクリスマスを過ごせるなんて夢みたいだ。

そう思えば、目頭が熱くなって視界が徐々に滲んでいく。


───泣いちゃダメ!


こんな所で泣いちゃったら、せっかくの楽しいパーティーが台無しになっちゃう!

ぼやける視界を無理矢理擦って、気づかれないようにジュースを口に運ぶ。

そっと視線を巡らせれば、ソファーに凭れるマーク兄さんとアル兄さんは、それぞれワインやシェリー酒を飲んでほろ酔い気分になっていて。
コメディー映画を見ながら楽しそうに話をしていた。

そんな光景を見ていれば、自然と笑みが零れる。

気づかれなくて、良かった……

そう思ってホッとしていれば


「───…楽しいか?」


隣から掛けられた声。